
研究計画書の書き方を初心者向けに解説|構成・例・よくある失敗も紹介
研究計画書の書き方を初心者向けに解説|構成・例・よくある失敗も紹介
研究計画書は、院試の出願書類の中で最も評価に直結する書類です。研究者としての適性、論理的思考力、専門分野への理解度のすべてが問われます。しかし、多くの学生は研究計画書を書いた経験がなく、何から手をつければよいか分からないのが現実です。この記事では、初心者向けに研究計画書の基本構成・書き方のコツ・よくある失敗を解説します。
研究計画書とは何か
研究計画書は「大学院で何を、なぜ、どう研究するか」を示す書類です。教員はこれをもとに研究適性を判断します。
研究計画書とは、大学院入学後にどのような研究を行うかを具体的に記述した書類です。入学後の研究テーマそのままでなくても構いませんが、研究の方向性を示すことで、教員は受験生の研究適性を判断します。
研究計画書は面接でも深く掘り下げられるため、自分が書いた内容を完全に説明できる状態にしておくことが重要です。曖昧な部分があると、面接で質問されたときに答えに詰まり、評価を下げる原因になります。
研究計画書の基本構成
研究計画書は研究テーマ・背景・目的・方法・意義の5つの要素で構成するのが標準です。
1. 研究テーマ:何を研究するか
2. 研究背景:なぜこのテーマか、先行研究の状況
3. 研究目的:何を明らかにするか
4. 研究方法:どう調査・実験するか
5. 研究の意義:学術的・社会的な価値
研究スケジュール:修士2年間の進め方
参考文献:引用した論文・書籍
志望理由との関連:なぜこの大学院・研究室で研究したいか
研究計画書の書き方ステップ
いきなり書き始めず、テーマを決めて先行研究を調べてから書くのが正しい順序です。
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1
関心のあるテーマを絞り込む:学部の卒業研究、ゼミでの議論、興味を持った論文などから、自分が掘り下げたいテーマを3〜5個リストアップします。
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2
先行研究を調べる:Google Scholarや CiNiiで関連論文を10〜20本読みます。すでに何が分かっていて、何が分かっていないかを把握しましょう。
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3
研究の問い(リサーチクエスチョン)を立てる:「〇〇は本当に△△なのか?」「なぜ□□が起こるのか?」など、具体的で答えが出せる問いを設定します。
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4
研究方法を決める:実験・調査・文献分析など、問いに答えるための具体的な方法を考えます。理系なら使用する装置や手法、文系なら分析対象や調査対象を明示します。
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5
初稿を書く:5要素の順番で文章にまとめます。最初から完璧を目指さず、まず全体を書き上げることを優先しましょう。
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6
教員に添削を依頼する:指導教員や志望先の教員にメールで送り、フィードバックをもらいます。1〜2回の修正を経て完成させます。
評価される研究計画書のポイント
独創性・実現可能性・明確さの3つが評価ポイントです。背伸びせず、自分の研究レベルに合った計画を書きましょう。
- 研究の問いが具体的で、答えが出せる範囲に絞られている
- 先行研究を踏まえ、自分の研究の独自性が明示されている
- 研究方法が具体的で、実現可能性がある
- 修士2年間で完了できる計画になっている
- 専門用語を正しく使い、論理の飛躍がない
よくある失敗パターン
テーマが抽象的すぎる・先行研究を踏まえていないなど、典型的な失敗を知っておきましょう。
- テーマが大きすぎて、修士2年間では到底完了しない計画になっている
- 「興味があるから」だけが理由で、学術的意義の説明が弱い
- 先行研究を調べておらず、独自性が示せていない
- 研究方法が抽象的で、何をするのか分からない
- 引用した論文が古い、または極端に少ない
- 誤字脱字が多く、書類としての完成度が低い
補足:研究計画書は完成後に必ず音読してみましょう。文章の不自然さや論理の飛躍は、声に出すと気づきやすくなります。
研究計画書のフォーマットと文字数
フォーマットは大学院ごとに異なります。指定がない場合は、A4用紙2〜4枚程度が標準です。
研究計画書のフォーマットや文字数は、大学院・研究科ごとに異なります。必ず募集要項を確認し、指定された形式に従いましょう。
- 指定がない場合の文字数目安:1,500〜3,000字程度
- A4用紙2〜4枚程度に収めるのが標準的
- 図表を入れる場合は、本文との関連を明示する
- フォントは明朝体、サイズは10.5〜11ptが一般的
まとめ:時間をかけて丁寧に作成しよう
研究計画書は院試で最も評価される書類です。早めに着手し、教員の添削を受けて完成度を高めましょう。
研究計画書は、1〜2ヶ月かけて丁寧に作成するのが理想です。テーマの絞り込み、先行研究の調査、初稿の作成、教員の添削、修正というプロセスを経ることで、評価される計画書が完成します。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずは初稿を書き上げ、教員のフィードバックを受けながら改善を重ねていきましょう。